守備妨害が起きたら走者はどこまで進む?意外と知らない例外規定

こんにちは!
とーかいりん男爵こと東海林大介です!
今回は野球のルール編で、走者による守備妨害について。

走者が守備妨害をした場合、他の走者はどこまで進めるのか、どこに戻るのか。

「投球当時の塁に戻る」と思っている方もいるかもしれませんが、実はそうとは限りません。

しかも、例外まであるんです。

これについてわかりやすく解説します。

3段階で覚えるとシンプルに理解できると思います。

最後に、審判でも勘違いしている人が多い「挟殺プレー中の守備妨害」「3フットレーンを外れた守備妨害の要件」についても書くので、審判の方は是非。

(1)基本は「妨害発生時」の塁に戻る

走者による守備妨害が発生した場合、ボールデッドです。

審判はただちにタイムをかけて、その走者をアウトにします。

他の走者は、妨害発生時に正規に占有していた塁に戻ります。

ここで大切なのは「妨害発生時」ということ。

投球当時(ピッチャーが投球するために足を上げた時)ではありません。

(2)打者走者が一塁に到達する前は投球当時

打者走者が1塁に到達しないうちに妨害が発生した場合、すべての走者は投球当時に占有していた塁に戻らなければなりません。

これは公認野球規則6.01(a)(11)に定められています。

例えば、1アウト満塁。

打者がキャッチャーゴロを打ちました。

捕手が1塁へ送球したところ、打者走者がスリーフットレーンの外を走っていて、1塁への守備を妨害してしまいました。

この場合、打者走者は守備妨害でアウト。

走者はみんな戻って、2アウト満塁で試合再開です。

たとえ3塁走者が妨害より先に本塁を踏んでいたとしても、得点にはなりません。

打者走者が1塁に到達する前の妨害なので、すべての走者は投球当時の塁に戻るからです。

(3)例外規定~プレイの介在

公認野球規則6.01(a)(11)には、次のような例外が定められています。

「前記の『打者走者が一塁に到達しないうち』以下の段は、プレイが介在した後に妨害が発生した場合には適用しない」

つまり、打者走者が一塁に到達する前の守備妨害であっても、その前に別のプレイが介在していれば、投球当時の塁に戻す規定は適用されません。

ここでいう「プレイの介在」とは、野手が走者をアウトにしようとして、送球したり(偽投はプレイの介在ではない)、タッグしたりする行為が間に入ることです。

例えば、1塁への送球の前に、本塁で走者をアウトにしようとするプレイがあった場合ですね。

単に野手がボールを捕ったり、持っていたりするだけでは、プレイの介在にはなりません。

つまり、打者走者の守備妨害が起きる前に、別の走者をアウトにしようとするプレイがあったかどうかがポイントになります。

この場合、他の走者は妨害発生時に正規に占有していた塁に戻ります。

更に、0アウトまたは1アウトのとき、本塁へのプレイで走者が得点した後、打者走者がスリーフットレーンの外を走って守備妨害でアウトになっても、先に生還した走者の得点になります。

例えば、ワンアウト満塁。

打者がセカンドゴロを打ち、セカンドは本塁へ送球。

しかし3塁走者はセーフ!

その後、捕手が1塁へ送球したところ、スリーフットレーンの外を走っていた打者走者が1塁への守備を妨害しました。

打者走者はアウトで2アウト。

さて、3塁走者の得点は認められるでしょうか?

答えは、認められます!

「本塁への送球」という「プレイが介在」した後に妨害が発生しているため、投球当時の塁に戻す規定は適用されません。

妨害よりも先に生還した3塁走者の得点は有効となります。

ただし、同じプレイが2アウトから起きた場合は違います。

打者走者が1塁に到達する前に第3アウトとなるため、得点にはならないんです。

つまり、0アウトor1アウトか、2アウトかで違うので、分けて覚えておく必要があります。

この3つを覚えておくと、走者による守備妨害はスッキリと整理できそうですね。

おまけ① ランダウンプレー中の守備妨害は特殊!

実は、ランダウンプレー(挟殺プレー)中に守備妨害が起きた場合、ちょっと特殊なルールがあります6.01(a)(11)【原注2】。

「正規の占有塁」についてです。

例えば0アウト2、3塁。

3塁走者が三本間で挟まれました。

ランダウンプレー中に3塁走者が守備妨害をしてアウトになりました。

妨害発生前に2塁走者は3塁に到達していました。

さて、この2塁走者はどこで試合再開でしょうか?

妨害発生時には3塁にいたのだから、3塁でいいと思いますよね。

ところが、答えは2塁です!

なぜなら、妨害した走者の占有塁は3塁のままだからです。

3塁走者がランダウンプレーで3塁を離れていても、その走者が3塁の占有権を持っています。

したがって、後ろから来た2塁走者が3塁に到達していても、正規に占有している塁は2塁のまま。

守備妨害が発生した場合、2塁走者は2塁に戻されるんです。

これは、2塁と3塁の間でランダウンプレーが起きた場合も同じです。

2塁走者が挟まれている間に1塁走者が2塁に到達し、その後に2塁走者が守備妨害でアウトになったとしても、1塁走者は1塁に戻されます。

ポイントは、妨害発生時にどの塁にいたかではなく、どの塁を正規に占有していたかということ。

ランダウンプレー中の守備妨害では、この違いを理解しておくことが大切ですね。

(ちなみに、同じケースで1、3塁だったら、妨害発生時に2塁まで進んでいたら、2塁から再開です)

おまけ② スリーフットレーンの外を走ったら必ずアウト?

最後に、スリーフットレーンについてもうひとつ。

打者走者は、1塁まで走る時に、真ん中より奥は「両足を」スリーフットレーンの内側に入れて走らないといけないんです。

かといって、打者走者がスリーフットレーンの外を走ったら、それだけで守備妨害になるわけじゃないんですよね。

公認野球規則5.09(a)(11)に記載があります。

ここで大切なのは「一塁への送球を捕らえようとする野手の動作を妨げた」という部分。

つまり、1塁ベース(この項ではわかりやすいように「1塁」を「1塁ベース」と書きます)への送球に対する守備を妨害した場合に適用されるルールなんです。

例えば、1塁ベースに入ったファースト、セカンド、投手などが、送球を捕球しようとしているところに、その送球が打者走者に当たったりして、守備を妨げた場合ですね。

ややこしいのが反対方向への送球です。

1塁から本塁への送球など、1塁ベースへの送球ではないプレイには、この規定は適用されません。

また、そもそも野手が捕球できないような悪送球だった場合は、打者走者がレーンの外を走っていたというだけでアウトにはなりません。

それは単なる悪送球です。

送球する時に、走者をよけすぎ注意ということですね。

あくまでも、1塁への送球を捕らえようとする野手の動作を妨げたかどうか。

ここを正しく理解しておきたいですね。

まとめ

守備妨害が起きたとき、他の走者はどこに戻るのか。

(1)基本は妨害発生時に占有していた塁。

(2)ただし、打者走者が1塁に到達する前なら投球当時の塁。

(3)そして、プレイが介在していれば、再び妨害発生時の塁が基準になります。

この3段階を覚えておけば、守備妨害が起きたときの帰塁について、整理しやすくなると思います。

野球のルールは、規則を読み込んでいても、正確には頭に入っていないことがよく見つかります。

審判をする人はもちろん、指導者も選手も、こうした細かいルールを覚えておくことは、チームの戦力アップにつながるはずです。

希望があれば、審判講習会ならぬ審判講習飲み(ただでさえ難しいんだから、勉強する時は楽しくあったっていいですよね、って趣旨)なども開催したいと思っているので、お気軽に声をかけてくださいね。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ボクはこれで毎日のように勉強しています。


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