こんにちは!
とーかいりん男爵こと東海林大介です!
今回は、万年筆の調子が悪くて、川窪万年筆店の川窪さんに直してもらった話です。
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とーかいりん男爵は万年筆が好き
そうなんです。とーかいりんは万年筆を愛して10数年。
とにかく太字が好きです。
万年筆の太さでは「B」という表示ですね。
インクがドバドバ出る、そんな感じがとても好きです。
アウロラのデザインが好きです。
高級筆記具はアウロラしか使ったことがありません。
そんな万年筆への思いを綴った記事はこちら
万年筆を使い始めた理由と万年筆の使い心地、それにアウロラを愛する理由
https://rinsuke.com/fountain-pen/
実は、このオレンジの万年筆アウロラ「88(オッタントット)ソーレ」は買った時から、インクが出ませんでした。
この万年筆は「吸入式」です。
ペン先をインク瓶の中に入れて、お尻の部分をクルクル回すと、インクが中のタンクに吸い上げられる仕組みなのです。
インクを吸入する様子はこちら
ペリカンのスーベレーンという美しい万年筆を使った解説です。
同じようにボクの万年筆は、吸い上げるまではできるんです。
でも、ペン先を紙に走らせても、まったくインクが出てこない。
かすれるんじゃなくて、まったく出ないのです。
限定品の新品を安く手に入れられたので、返品したくない。
それにペン先の太さ「B(太字)」は、その店では1点ものだったから交換はできないし。
困りました。
いやー、ホントに困りました。
万年筆の調子が悪くなったら
選択肢は色々あります。
まず、すぐに思いつくことと言えば・・・
購入した店に修理に出す
国産の万年筆なら、修理も国内でできるので、仕上がりも早いでしょう(といって、国産の万年筆を所有したことがないので、想像です。)。
でも、もしかしたら職人さんの人数に限りがあるので、時間がかかるのかもしれませんね。
以前持っていた、アウロラのオプティマのデモンストレーターを修理に出したら、「限定品だから」という理由でイタリア行きになりました。
しかも、手元に戻るまでに6ヶ月待ちました。
しかもしかも2回も!
いいなぁ!イタリア6ヶ月の旅・・・
なんて言ってる場合ではなくて。
買ったばっかりで、すぐにでも使いたいのに!
半年も離ればなれになるなんて、そんな切ないこと出来ませんっ!
ペンクリニックに行く
「ペンクリニック」と言って、不定期に開催されるイベントがあります。
大型の書店や文具店などの一角で、万年筆メーカーの職人さんや、万年筆の愛好家の人に、無料で診てもらえるんです。
たとえば、
ペンドクター 川口 明弘氏 ペンクリニックのご案内
https://kobe-nagasawa.co.jp/penclinic/
とか。関西方面が多い方ですね。
↑ このペンクリニックは、残念ながら当面の間、延期とのことです。
開催延期のお知らせ
https://kobe-nagasawa.co.jp/event-list/penclinic/
他にも、
フェアのご案内 日本輸入筆記具協会
http://www.jipa-pen.jp/news/
とかいった感じで、運がよければだったり、だいぶ先の日程でもよければ、無料で診断してもらえるチャンスがあるんです。
「もう少し太字にして欲しいから、ペン先を調整してほしい」
「少しひっかかりがあるから、滑らかに研いでほしい」
といった希望を無料で叶えてくれる、オトクなイベントなのです。
でもその時は、千葉、東京あたりでのペンクリニックの開催はありませんでした。
わざわざ千葉から関西までペンクリニックのために出かけていくのももったいないしなぁ・・・
うーん、どうしようと困っていたら、都内の修理の専門家を見つけました。
万年筆の修理専門店に行く
これは考えたこともなかったんですが、検索してみるとあるんですね。
クチコミなども色々読んで、ここにお願いすることにしました。
川窪万年筆店
http://kawakubofp.com/
都営三田線の千石駅の近くに店があるようですが、水曜日に限っては、
ARUENAY(アルエナイ)
http://ogojun.com/aruenay/
という古民家ギャラリーで診断をしていました。
とーかいりんがお願いしたのが水曜日だったので、行ったのはこちら。
修理の様子
「新品なのにインクが出ない」ということは、日本に似た気質のドイツのメーカーとは違って、イタリアのメーカーにはよくあることのようです。
ペン先がクロスしていて、インクの通り道が完全にふさがっていたのだとか。
新品なのに・・・
よくあることのようです。
どんなにじゃじゃ馬だとしても、アウロラの88(オッタントット)のデザインに惚れ込んでいるので、なんとしても使えるようにしていただきたい。
という思いで見守ります。
見ていると、素人のボクは絶対にできないような感じでグイグイ、でも、確実に少しずつ、ペン先を広げていきます。
なんでも、モンブランの技術者も直せないようなビンテージもののモンブランの万年筆の修理を、モンブランから持ち込まれるくらいの技術をお持ちなのだとか。
そんな話をしつつ、あっという間に書けるようになりました。
あとは、太めが好みなとーかいりんの希望を聞いてもらって、インクがドバドバでるように更に微調整を。
ホントは、もうちょっとドバドバでもよかったんですが(笑)、今回はプロ中のプロの職人さんの意見を尊重して、修理完了。
これで、持ち込み料金3,500円+ペン先スリット調整2,000円+消費税で、合計5,940円。
新品なのに出費が痛いなぁと思いつつ、とにもかくにも使えるようになったこと自体に感謝して、晴れやかな気持ちで、店を後にしたのでした。
めでたしめでたし。
川窪さんは、予約さえすればいつでも診ていただけるので、頼りになる存在ですね。
これからも何かあったらお願いしたいと思います。
今回は、川窪さんという万年筆のスペシャリストに、調整をしていただいた話を書いてみました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。