こんにちは!
とーかいりん男爵こと東海林大介です!
今回は、「スーパーの駐車場に放置されているショッピングカートに車をぶつけたら、どんな未来が待っているか」について書いてみます。
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車でいつものスーパーへ
いつものスーパーに、夕食の買い物に行きました。
電灯がなければ、既に真っ暗な時間帯です。
いつもの駐車場に車を入れます。
いつもの駐車場ですが、広くない駐車場だし、子どもも走ってきたりするので、慎重にそろりそろりと移動します。
左右に車がある場所よりは、片側にしか車が停められない、いつもの場所に、さあ、バックで駐車だ。
バックは、前に進む時以上に注意が必要です。
なぜなら死角が広いからです。
サイドミラーとバックミラーと、周囲への目視を繰り返しながら、ゆっくりとバックします。
車止めに勢いよくぶつかると、車へのダメージがあるので、最後はゆっくり・・・
そろそろ車止めに・・・
当たるかどうかの時に、
「ぐしゃっ」
という、かすかにイヤな音がしました。
これは、もしかして・・・
と思って、降りて行くと、そこにあったのは・・・
ショッピングカート
バンパーに2個所、小さなキズがついてしまいました。
1つは、かすかに伸びる線キズ。
もう1つは、角がほんのちょこっとだけへこんでしまいました。
バックミラーにもサイドミラーにも映っていなかったよなぁ。
でも、しっかり奥まで目視はしなかったよなぁ。
そんなことを思いながら店の中へ。
店長さんいますか
第一印象は、
「誰だよこんなとこにカートを放置したのは・・・」
「ちゃんと返却しろよ・・・」
ではありましたが、次に浮かんだのは、店の管理責任。
損害保険も売っているボクとしては、法律上の賠償責任を負った場合に備える「施設賠償責任保険」に入っていないわけがない、と思っていたので、なんかしらの補償は受けられるのだろう、と楽観視していました。
店内に行き、どのような対応をしてもらえるのかわからなかったので、ごく紳士的に、「店長さんいらっしゃいますか?」と近くの店員さんにお願いすると、「店長の次席の次席」だという方がいらっしゃいました。
事情を説明すると、開口一番
「うちは責任取れませんから、駅前の交番に行ってください」
エエエ~!
そういうセリフ言う?
警察官に来ていただく
口をあんぐり開けたまま(本当は開けていません)、きっとこの人と話しても何も進展がなさそうだな、と思ったので、110番して、警察官に来ていただきました。
こんなことで税金を使って誠に申し訳ないんですが、事故の受け付けをしないことにはウヤムヤになってしまいそうで。
補償を受けるには、やはり、事故受け付けは必須ですから。
再度、店の人にも来ていただいて、警察官と状況の確認など。
その警察官の方は、「ショッピングカートは店が管理する必要がある」ようなことを言ってくれて、ボクに味方をしてくれているような雰囲気でした。
「スーパーの名前も書いてあるカートですしね」とか。
後から思うと、リップサービスだったんじゃないかと思っていますが。
自分の車の保険会社に連絡
どんな軽微な事故であっても、「警察&保険会社への連絡」は必須ですから、まずは連絡します。
弁護士費用特約(これ、絶対付けなきゃダメ!と思っています)も付けてあるので、念のために使えるかどうかの確認もします。
もちろん、使えます。
他人から、「ケガをさせられる」「モノを壊される」場合に、損害賠償請求をするのに、非常に強力な特約です。
友人の弁護士に相談
特約を使う前に、こんな感じなんだけど・・・
と弁護士である友人に相談してみました。
すると、予想だにしなかった回答が。
・今回のケースは「過失責任」と言って、相手側の不法行為を、自分で立証する必要がある。
・カートを管理する立場にはあるが、客が持ち出したものを把握していないのは、不法行為とまでは言えない。
・よって、賠償請求は難しいでしょう。
えええ~!
別の弁護士にもセカンドオピニオン
どうしても納得できないので、交通事故に特化している弁護士を夫に持つ友人にも相談してみました。
なんとなく予想はしていたけど、「賠償請求は厳しそうだね」と、同じ回答でした。
なんという理不尽な世の中のルールなのだ。
その時点で感じていたこと
(1)駐車スペースを、しっかりと奥まで目視して駐車しなかったとーかいりんに不注意があったことは間違いない。
(2)もちろん、ショッピングカートを放置した客が一番悪い。
→この人をつかまえて賠償請求したいくらいです。現実的には不可能だと思いますが。
(3)店もある意味被害者。ショッピングカートを放置されて困っているかもしれない。
(4)しかし!!!カートを管理する立場の店に、管理責任は「全く」ないのか?
もちろん、店のオープンからクローズまで、常にカートが放置されていないか管理するのは現実的ではないでしょう。
たとえば、店によって、「カートを使うのに100円硬貨を入れて、所定の場所に返却すると100円が戻る」のような仕組みを導入している店もあります。
そのような管理方法もある、という事実もあります(導入するかは別として)。
そんな風に思いました。
「店は悪くないから、責任は一切取りませんよ」という強い姿勢に対して、
なんだかなぁという納得できない感じというか、
諦めの気持ちで悲しくなるというか、
法律には、必ずしも幸せな解決には着地させてもらえないような、大きな穴もパックリ開いているんだなとか、
そんな風に感じていたんです。
最終的に店長に電話
店の方とは、ぶつけた当日の男性と話したきりでした。
そこから自分なりに結論を出したので、事故の数日後に改めて店長宛てに電話をしました。
最初に伝えたことは2つ
(1)毎日のように買い物をさせてもらっているので、できれば揉めずに穏便に解決したいと思っている。
(2)自分なりに調べて、損害賠償請求はできないような感じなので、お金を請求することは考えていない。
ということです。
それに対する店長の回答は、こうです。
「買い物をしていただいていることについては、ありがとうございます。」
「でも駐車場内での事故は、看板にも書いてあるように、うちは一切責任を持てません。」
カタクナ~!!!
もうちょっと言い方あるんじゃないの~?
とは思いましたが、ぐっとこらえて、ボクはこう言いました。
「もちろん、ショッピングカートを放置した人が一番悪いですし、駐車スペースをしっかりと確認してから駐車しなかった私にも不注意がありました。」
「それが大前提ではありますが、店側としても、こんなことが起きないように、ショッピングカートが放置されることが少しでも減るように、見回りを増やすなどの対応を取っていただけると、助かります。」
それに対する模範解答はわかりませんが、ボクだったらこう言うなと思ったのは、こんなニュアンスです。
「ごめんごめん。放置されるカートはうちも困っているんだけど、お客さんにとっては最難な出来事だったね。以後、見回りを今以上に増やすね。」
増やしても増やさなくてもわからないんだし、このくらい言っておけばいいと思うんです。
「ごめん」って言ったからって、法律上の賠償責任が発生するもんでもなかろうに。
それなのに、店長の言ったセリフはこうでした。
「駐車場の見回りも、常にできるわけではないんでね。」
たしかにそうだ。その通りだ。
言っていることは間違っていない。
最後まで、一瞬たりとも「ごめん」はおろか、「災難だったね」などの、ねぎらいの言葉や、同情の気持ちは一切表すことなく、「それでは失礼します」と言われて電話が終わりました。
嗚呼、なんという、不条理な世の中・・・
自分なりにググったところによると、強風が吹き荒れる中、駐車場でショッピングカートが勝手に動いてきてぶつかった場合でも、賠償請求は難しいそうですよ。
今回は、駐車場内のショッピングカートにぶつかるなんて、「明日は我が身」とさえ思ったこともなかったのに、「我が身にふりかかってきた」ことについて書いてみました。
車を運転するすべての人にとって「明日は我が身」なんじゃないかと思ったので、注意喚起の意味も込めて。
まあ、ぶつかったのが「車止めに座っている子ども」などではなかったのが不幸中の幸いとして、教訓にします。
そしてこれからは、今まで以上に駐車場内の障害物に注意して運転します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
嗚呼、やっぱり不条理。