テイク1?テイク2?この基準をわかりやすく解説

こんにちは。
とーかいりん男爵こと東海林大介です。
今回は野球のルール編です。

「投げたボールがボールデッドゾーンに入った時のテイク1ベース・テイク2ベースの考え方」についてお届けします。

トップ画像はマリンスタジアムで球審をした時のものです。

変な顔をしていますが、コレしかないのでやむなく採用(笑)

テイク1?テイク2?

なんでその塁まで進ませるの?

反対に、なんでその塁で留めるの?

って思ったことありませんか?

「え?今のテイク1だよね?」って声を聞いたりしますけど、実際には「テイク2」のケースの方が圧倒的に多かったりするんですよね。

野球経験者でさえ、実はわかっていない人の方が多い印象があります。

ということは、審判を始めたばかりの方でもわかっていない方が多く、割と初期の段階で迷うルールだと思います。

プロ野球のように周囲にしっかりと壁がある球場だと、ボールデッドになるのはベンチとかカメラマン席くらいです。

でもそうじゃない球場だと、本当によく起こることなので。

でも実はこれ、たった2つの基準さえ理解すれば、けっこうシンプルなんですよね。

この記事ではその2つの基準を中心に、超わかりやすくまとめていきます。

審判員の初心者の方はもちろん、指導者も正確に理解しておいた方がよいルールです。間違いなく。

だから、あいまいな方は是非覚えて一緒にレベルアップしていきましょう~!

投げたボールがボールデッドゾーンに入った

まず大前提として、今回のお話は「投げたボールがボールデッドゾーンに入った場合」に限った話です。

ボールデッドにはいろんな種類があります。

デッドボール(死球)もあれば、故意落球などによってもボールデッドになります。

珍しいところだと、投球が捕手か審判員の防具の中などに入ってしまった場合とか(ちなみにこれはテイク1です)。

でも今回はそういったものは除外します。

投げたボールがボールデッドになったときに、走者に「いくつの進塁を」、そして「どの塁を基準に」させるのかということについて解説してきます。

1つ目の基準

ではまず1つ目の基準です。

投げたボールがボールデッドゾーンに入ったら、基本的にはテイク2です。

ボールデッドになった瞬間に、走者には2つ先の塁が与えられる。

これが原則です。

「ほとんどのケースでテイク2」と覚えておいて大丈夫です。

ただし例外があります。

それが「投手が投げたボール」です。

・打者への「投球」がボールデッドになった場合。

・投手板を踏んだ状態(投手の状態)で牽制球を投げて、それがボールデッドになった場合。

この2つだけは例外的にテイク1となります。

つまりランナーに与えられる塁は1つ先だけです。

ここまでがまず1つ目の考え方。

「基本はテイク2、例外として投手の投球・牽制だけはテイク1」。

これをまず押さえておきましょう。

ちょっとわかりにくいのが、「投手」「投球」ということです。

投手として打者に投げたら「投球」。

でも3塁走者を本塁で刺そうとして、投手板を外して本塁に投げたら送球です。
 →この場合は送球なので、ボールデッドになったらテイク2。

あと牽制でも、投手板を外さない牽制は「投手としての牽制」なのでテイク1。

投手板を外してからの牽制は「野手としての牽制」なのでテイク2です。

他にも細かいことを言うと例外はあるんで一応書いておきますけど、今回はこんがらがるので読み流す程度にしておいてください(笑)

それはこんなケース。

投球が打者に当たったらボールデッド。

この時はテイク1でもテイク2でもなく、走者は戻されます。

ストライクの投球ならストライク、ボールの投球ならデッドボール(死球)です。

ボールの投球でも、打者がよけなかったら単なるボールです。

ボールデッドとデッドボールって初心者の方にとってはややこしいですよね(笑)

2つ目の基準

次に2つ目の基準です。

テイク2と判断されたとしても、ランナーがどの塁まで進めるかは「どの時点のランナーの位置で判断するか」によって変わります。

ここで出てくるのが「投球当時」と「送球当時」という考え方です。

結論から言うとこんな感じ。

・内野手の第1プレイの送球は、「投球当時」の占有塁からテイク2。

・それ以外(内野手の第2プレイ以降、外野手の第1プレイ以降)は「送球当時」の占有塁からテイク2。

投球当時

まず投球当時についてです。

これはピッチャーが足を上げた瞬間、つまり投球動作に入った瞬間のことを指します。

適用されるのは「内野手の第1プレイ」の時です。

例えばサードゴロを捕って一塁に投げた。

その送球がボールデッドになった。

この場合は(三塁手による)内野手の第1プレイなので、ピッチャーが足を上げた瞬間に各走者がどこまで進んでいたか(占有塁)を基準にします。

で、そこから2つ先の塁を与えるのがテイク2の考え方になります。

走者1塁なら、1塁を基準にテイク2
 →3塁まで進める(でも投球動作が始まる前に盗塁して2塁に到達していたら、2塁を基準にテイク2で本塁まで進める)。

打者走者は本塁が基準になるので2塁まで進める。

送球当時

一方、送球当時というのは、ボールが野手の手から離れた瞬間のことです。

(ボールがボールデッドゾーンに入った瞬間からテイク1みたいな勘違いもあるけど、それは間違いです)

内野手の第2プレー以降、または外野手の第1プレー以降、全送球において適用されます。

つまり野手の送球が手を離れたその瞬間に、各走者がどこまで進んでいたか(占有塁)を基準にします。

そこから2個先の塁を与える。

これが送球当時の考え方です。

参考までに、内野手の第2プレイとは・・・

・ノーアウト1塁で6-4-3のダブルプレイの場面で4(二塁手)の1塁への送球(第1プレイは6→4の送球)。

・ノーアウト1、2塁でサードゴロを、三塁手がサードベースを踏んだ後の1塁への送球(第1プレイは三塁手がサードベースを踏む行為)。

たとえばこんな感じのプレイのことです。

2つの基準まとめ

ここまでをまとめると、たった2つです。

1つはこうです。

・投げたボールがボールデッドになったら基本的にテイク2

・「投手」が投げたボールだけテイク1

もう1つはこうです。

・内野手の第1プレイは投球当時の占有塁からテイク2

・それ以外は送球当時の占有塁からテイク2

この2本の基準を覚えておくだけで、かなりのケースに対応できます。

野手の第2プレー以降の占有塁を常に見る

そしてもう1点、審判員としてとても大事なことがあります。

それは「内野手の第1プレー以外の場面」、つまり「送球当時」が基準になるプレーについては、野手が「送球する度に」、すべての走者がどの塁を占有していたかを把握しておく必要があるということです。

文字通り「送球する度に」です。

外野手からの中継プレイも、外野手が投げた瞬間、それを受けた内野手が投げた瞬間、誰かが投げる度に、走者がどこまで進んでいたかを逐一確認しないといけないんです。

一番視野の広い位置にいる球審が判断しやすいんですけど、実際には球審ひとりですべてを把握するのは限界があります。

だからこそ、本当は4人の審判員全員で、1人が外野にゴーアウトした場合は3人の審判員で、それぞれ走者を見ていないといけないんです。

始めたばかりの審判員にとっては、この「送球当時」の走者の位置にまで気を配ることは難しいかもしれません。

でも非常に重要なことなので、「意識したことなかったよ」という方は、是非次の試合から意識してみてくださいね。

抗議された時に「見ていなかった」と言うだけでも悲惨なことになるのに、そのルールを把握していないことがバレたら目も当てられない事態に発展することでしょう(笑)

ということはですよ、もちろん監督や指導者も審判員の判定まかせにすることなく、常に自分の目でも確認する習慣をつけておくべきだと思います。

最後に

いかがでしたか。

テイク1、テイク2の考え方、これでスッキリしたんじゃないでしょうか。

審判員がわかっておくのはもちろんです。

監督やコーチなどの指導者の方も、このルールをしっかりと把握していることが重要です。

ランナーの触塁を確認して、野手の第1プレー以外の場合、野手の手を離れた瞬間にランナーがどこまで進んでいたか、塁を専有していたかということを自らの目で確認することによって、審判の間違ったジャッジを正すことができる。

なおかつ、審判員の判定よりも更に1つの進塁が認められるということは、1点多く取れたり、その後のプレイで1点を余計に獲得することにつながったりします。

だから曖昧な指導者がいたら、これを機に一度整理しておくことをオススメします。

実はとてもシンプルですよね?このルール。

これ役に立ったよ!と思った方は、この記事を誰かに教えてあげてくださいね。

きっと喜ばれると思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。




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