こんにちは!
とーかいりん男爵こと東海林大介です!
今回は、とーかいりんと縁のある、自分の仕事を持って活躍している人を紹介していくシリーズです。
注)この記事は2019年6月7日のインタビューを編集したものです。
焼鳥サトウ 佐藤店主
今回のインタビューは本八幡の、東海林が大好きな「焼鳥サトウ」の佐藤店主。
早稲田にある有名店「はちまん」で修行された佐藤さんから、どんな話が聞けるのか、ボク自身も楽しみにしていました。
【東海林】
こんにちは!こだわりの日本酒とともに出されるおいしい焼鳥に、いつもうなっています。
今日は、普段あまり聞けないことをどんどん聞いていくので、よろしくお願いします!
さて、早速ですが、他の店と違うところはどんなところですか?
【佐藤さん】
日本酒の品揃えにこだわっています。
料理に合うものを選んで、お酒のおいしさを知ってもらいたいからです。
ホームページでもお燗を押してはいますが、「こんなにおいしいものがあるんだ」って感じてもらえたらうれしいですね。
【東海林】
日本酒はいつ頃から好きになったんですか?
【佐藤さん】
実は、以前は焼酎ばっかり飲んでいました。
日本酒自体は飲んだことあったんですが、あまりピンとくることがなくて。
でも(焼鳥の修行をした)「はちまん」で、「秋鹿」という日本酒を飲んで「これは今まで飲んだのと違う!」と思ってから、それ以来日本酒が大好きになりました。
日本酒は温度によって味が変わるのが、おもしろいと思います。
そもそも日本酒をお燗をして飲むという発想がありませんでしたからね。
そういった自分が感じた驚きを、1人でも多くの人に伝えていきたいと思っているんです。
【東海林】
オススメの日本酒はなんですか?
【佐藤さん】
「秋鹿」「長珍」「丹沢山」ですね。
この3つは、実際に蔵にも訪問しています。
その中でも「丹沢山」は、酒造りの手伝いをして、蔵の見学もして、話を聞いてきました。
その年の出来とか。
工場長が色々なことを試している方で。
お燗でも「一気に冷やす」「空気にふれさせてからお燗」「抜栓して1週間おいてからお燗」など。
それによって全然違うんですよね。
色んなケースを試させてくれて、お燗の奥深さを勉強してきました。
【東海林】
酒の仕入れはどうしているんですか?
【佐藤さん】
酒屋さんからおすすめされるのを仕入れていますが、実際に試飲会などで話を聞いたり、作っている人がわかる銘柄ばかりなんですよ。
【東海林】
お燗を飲んだことない人にひとこと!
【佐藤さん】
過去の経験で苦手意識があったり、良いイメージがない人が多かったりします。
でも、あたたかい料理にはあたたかい酒を合わせてみてほしいです。
お燗の方が心地良いし、ゆっくり飲めます。
体温に近いので、体への負担も少ないですしね。
あ、もちろん冷酒も好きですよ(笑)
【東海林】
焼鳥のオススメはなんですか?
【佐藤さん】
「だんご」です。
特徴は、粗挽きの肉を独自に配合して、つなぎは一切ナシなので、肉肉しくてジューシーです。
まさに肉団子ですね。
オススメは塩です。
よく似ている「つくね」は、細挽きで、たまごなどのつなぎを使ってタレで合わせる、という違いですね。
あとは「そぼろご飯」です。
こだわりポイントは、「だんご」と同じ肉を使っているので、適度な脂がのっていることですね。
卵と脂とご飯。
これが絡み合って、なんとも言えないおいしさになります。
【東海林】
そうですよね。
ボクはおなかいっぱいでも、そぼろご飯は欠かしませんからね。
佐藤さんから「半分にします?」と言われても、いつも大きいそぼろご飯を注文しちゃいます。
【佐藤さん】
そうなんです。必ず注文するという好きな方も多いですし、半分近くの人が注文するメニューです。
ご来店の際は是非食べてみてください。
【東海林】
この店をオープンする前の仕事は何をしていましたか?
【佐藤さん】
大学を卒業してからサラリーマンで、100円ショップのバイヤーをしていました。
5年くらいですね。
でも、結局は上の人の言うことをやっているだけなのがおもしろくなくて。
その頃、なんとなく飲食店を自分でやりたいなと思って。
居酒屋がいいかなと思って。
居酒屋に転職しました。
ハードでしたねぇ。
1年くらい調理の仕事をしていました。
その後、なんとなく焼鳥屋に転職して働きました。
ちょっとおしゃれな、町の焼き鳥屋です。
でも勉強のために自分なりに本を見て、他の店を食べ歩いてみると、明らかにうまいんですよね。
倍以上の値段がしたりするんですけど。
そこで、たまたま「はちまん」の求人があったんです。
その求人の前から「秋鹿」「悦 凱陣」のことを知っていて、この店でも扱っているんだ!という共通点もありましたね。
【東海林】
こだわっているのはどんなところですか?
【佐藤さん】
特に炭にこだわっています。
力強さだったり、香りだったり、炭によって味が全然違いますから。
大事にしているのはとにかく、「近火の強火」ということです。
和食は「遠火の強火」と言われていますが、「近火の強火」だと、外はカリっと、中はフワっと仕上がります。
焼鳥の場合、じっくり火を通すと、中まで硬くなってしまうんですよね。
うちの焼鳥は、食べた瞬間に真ん中まで熱いんです。
だから、出来たてをすぐに口に入れて、違いを感じていただきたいですね。
【東海林】
「はちまん」にはどのくらいいたんですか?
【佐藤さん】
5年弱いました。
焼鳥を焼いたのは最後の1年くらいですね。
当時は親方も独立を前提としてくれていたので、色々教えてもらいました。
親方からは、理論を教えてもらって、見て覚えて、やってみて、指導してもらうというような感じでした。
今でも気にかけてもらっていますし、有り難いですね。
【東海林】
この店をオープンしようと思ったきっかけは?
【佐藤さん】
当時はバイクで通勤して、帰宅が毎日深夜2時ごろでした。
家族との時間を大切にしたいという気持ちがあったんですよね。
あとは、ある程度、「自分でもできそうかな」という目安ができたので。
だから店は家の近くでオープンしました。
作ること自体は楽しいですし、おいしいって言ってもらえると、なおうれしいです。
そんな感じで続けてきて、おかげさまで3周年です。
ありがたいことに、固定のお客さんもだいぶ増えてきました。
今後もずっと続けていきたいので、今は色々と試行錯誤しているところなんですよね。
【東海林】
いつも「お通しが素敵だなぁ!」と思っています。
【佐藤さん】
ありがとうございます。
季節感を出した3品と決めています。
お通しは選べないからこそ、お客さんにも楽しんで欲しいと思っています。
【東海林】
そうえば、毎回違いますもんね。
【佐藤さん】
そうですね。1種類でもなくなったら、新しいものに変えていくので、どんどん入れ替わります。
はちまんでも料理にこだわっていたので、今でもその感じを続けています。
【東海林】
どのような思いで仕事をしていますか?
【佐藤さん】
サラリーマンの時は、酒を飲むのが好きで、よくチェーン店に行っていました。
でも「はちまん」で、考え方が大きく変わったんですよね。
「はちまん」は、ひとつひとつ手作りをして、お酒にもこだわって、という店ですから、そういう視点になってからは外食がもっと楽しくなりましたね。
お客さんでもすごい人が来たりするので、すごい店にも連れていってもらったり。
そういう意味でも、色々な経験をさせてもらいました。
【東海林】
他にアピールしたいことはありますか?
【佐藤さん】
はちまん時代から、同じ問屋さんにお世話になっています。
鶏を職人の手作業で解体しているので、味が全然違うんです。
機械だとボロボロになってしまったりするところ、手でばらしていますし、鮮度ももちろんいいんですよね。
メインで使うのは、鳥取県の「大山鶏」で、一部使っているのが、「淡海地鶏」と言って、滋賀県にある養鶏所が作っている地鶏も使っています。
ちっちゃい養鶏所なので、数自体が少ないですから、千葉で食べられるのは、うちくらいだと思いますよ。
1羽1羽、丁寧にこだわって育てられていて、弾力がほどよく、焼鳥に向いている鶏なんです。
脂身がおいしいのも特徴です。
【東海林】
最後にひとことお願いします
【佐藤さん】
こだわりのものを使って、それなりのものを出しています。
高級店には、入りにくいと思いますが、うちは入りやすい店にしているので、お気軽に来てくださいね。
小さなお子さんがいても大丈夫です。
【東海林】
本日はありがとうございました!
また食べに(飲みに)来ますので、その際はよろしくお願いします。
焼鳥サトウ
◆電話 047-718-8276
◆住所 千葉県市川市東菅野1-2-13
京成八幡駅から徒歩5分
JR本八幡駅から徒歩10分
◆営業時間 17:30-23:30
◆定休日 日曜日 (月曜が祝日の場合は日曜営業、月曜休み)
◆HP http://www.yakitorisato.com/